前回までの記事はこちら!

#1 イントロダクション
#2 移動ド、相対音感とは
#3 移動ド=階名、固定ド=音名。
#4 実践!実感!移動ドsinging
#5 移動ド上達法!
#6 平均律と純正律①
#7 平均律と純正律②
#8 平均律と純正律③
#9 始めようグループで移動ド!

お待たせしました!
前回の続き、そして移動ドシリーズ最終回です。

さて、こちらの楽譜を見てみましょう。

こちら、移動ドで読んでみてください!

…と言われたとき、ちょっと困りますよね。
3つ目の、臨時記号が付いた音。

実は今まで
臨時記号が付かない範囲での話をしていました。
パートや楽譜によっては、それが付く場合ってありますよね。

少し詳しい話をすると、メジャースケールは、

Mi と Fa の間、それとTi と Do の間が半音、
それ以外の連続した音の間は、全音という幅になっています。

なので、幅が全音になっているところは、
楽譜で言うと臨時記号が付いて、その間の音が記されることがあります。

メジャースケールのそれぞれの音を
トニック(基音)を1として順に数字を振り、
度数として表したものがあります。
Scale Degreeと言います!)

これを基準に、臨時記号が付いた音を表そうとすると、

半音下がって変化した音(フラット系)

半音上がって変化した音(シャープ系)

の2つのパターンができますね。

同じ位置のところでも、2通り表記があるわけです!

さて、音程を度数で表すイメージが付いたと思います。
では最初の楽譜!
Scale Degreeで言うと3つ目の音は♭3になります。
でも、移動ドで歌うときに
「Do〜、Re〜、Miのフラット〜…」
…って言うのは、大変ですよね。(笑)

そこで、移動ドでもその臨時記号が付いた時の言い方が考えられています。

フラット系→母音が”e”

シャープ系→母音が”i”

になっています。(Reのフラットは元が”e”なので、例外でRaになります)

この辺りの「それぞれの音の距離、幅の雰囲気」までしっかりと把握できると、
正直かなりナイスなレベルです!
「Doに対してMeはこんな雰囲気になるのか」
「FiからSolに行く雰囲気はこんな感じなのか」
など…!

良かったら臨時記号のある自分の楽譜に移動ドを振り、
練習してみてくださいね。

さて、この知識を使って、前回の曲練習の続きを!
ここからがアカペラコーラスの醍醐味です☆

④各和音での自分の位置を意識して歌う

今回の譜面は、全部で5個の和音が使われています。

まず、楽譜にそれぞれの和音で
ベースパートが歌っているルート音
Kenさんの講座も参考にどうぞ!)
を1として、
自分の音が何の度数をになるのか、確認してみます。

前回、この説明ができなかったのは
ここで♭3や♭7などが出てくるからだったんですね!

楽譜上、どちらも移動ドだと混乱するので、

各パートの横の流れ→移動ド

和音で見た縦の音の関係→度数

で表記しました。

今までは横の流れを意識して歌っていたのを、
縦の音の関係を意識して練習してみる!
ここにチャレンジしてみましょう!

例えば2小節目。
3rdパートですが、ルートに対して♭7の音になります。
(ややこしくさせてしまうかもしれませんが、
ベースの音をDoとした時、Teの音になると言うことです!)
移動ド上達法のトレーニングの延長になりますが、
どの音でも、必ずハマる関係になる音程があります。
フラット系やシャープ系の音でも。
なので、

ベースのパートを耳でよく聴いてみましょう!

「やばい、調整しなきゃ!」
と無理に考えなくても、
他のパートを意識するだけでスッとハマるところに行けます。
あまり難しく考えないでくださいね!

そしてベースだけでなく、
コーラスのそれぞれのパートの音にも耳を向けて、

縦でのそれぞれの音との関係をじっくりと感じていきましょう。

全員がそれを意識できたとき、
響きがぐっと1つにまとまって聴こえるはずです!

⑤色々なパターンを試してみる

例えば

●どこか2つのパートだけで歌ってみる
→お互いの関係がつかみやすくなる
●テンポを無視して、誰かの合図で次の和音を歌う
→1つ1つの和音の響きが確認しやすくなる

など、ただ単に皆で繰り返し歌うのではなく、
曲を把握するためにアイデアを出し合って
いい和音のイメージが共有できるまで頑張ってみましょう☆

 

さて、なんと10回もの連載になっていたこのシリーズ!
いかがだってしょうか。
まだまだ基礎練のようなトレーニング方法もたくさんありますが、
一旦これにて一区切りとしたいと思います。

1つ面白い話ですが、
海外のプロのアカペラグループで、
楽譜を使っていないと言うグループが結構いるようです。
楽譜で記された音程を絶対的に歌うのではなく、
自分たちの耳を使って、移動ドの感覚を持って歌っているんですね。
海外のグループが、すごくまとまった演奏に聞こえる理由に
これがあるのだなと、その話を聞いてすごく腑に落ちました。

1つ1つの和音で、音程を微調整して、響かせることができる。
これは伴奏楽器がいてはできない、
アカペラコーラスの最大の魅力です!

ぜひ今回の知識を使って、
さらなるグループの魅力を引き出していってくださいね!

それではまた次回☆

Have a good harmony☆

このコーナーでは皆さんからの添削してほしいアレンジや、
練習でのお悩みなどを募集しています☆

松原ヒロ

スタジオ オトナポリタン代表。作編曲家、シンガー、ボイスパーカッション奏者。筑波大学、バークリー音楽大学卒業。
コーラスグループMonica Corona(2014年ハモネプジャパンカップ出場)のメンバーとして活動。
2014年よりエレベートミュージックエンターテイメント「うたハモ!アカペラピース」シリーズのアレンジ、
レコーディングディレクションを担当している。

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