【海外アカペラ注目アルバム】PUST – Huggu Over Vatn [2017年9月リリース]

のぶらすです!
3週連続で注目すべき海外のアカペラ・アルバムをピックアップ!

今日は北欧ノルウェーから。
ノルウェーは国土の半分が北極圏に位置し、冬はオーロラを鑑賞できる。山地と氷河によってつくられたフィヨルド、真夜中に現れるミッドナイトサンもみもの。ノルウェー北部では、夏の数ヵ月間太陽が沈むことはない。

究極の北欧情緒 ― フィヨルドと北極海のハーモニー”

といえば、ノルウェー王国オスロの混6声「PUST (プスト)」。

民族 (Trad/Folk/World) アカペラグループだ。特に、前々回こちらで紹介した Rajaton 好きなら絶対気に入るはず。

まず始めに、
おすすめライブ映像を2曲観てみよう!
En Reell Halling (リール vs. ハリング)」


オスロ・コンサートホールで行われたノルウェーの科学技術賞“カヴリ賞 (Kavli Prize) ”の式典の大舞台で、2つの民族舞曲がミックスされた斬新なアカペラを披露。アイルランド民族音楽の“リール”役の女性ボーカル Elisabeth (アルト) と、ノルウェー民族音楽の“ハリング”役の男性ボーカル Håvard (バリトン) がスキャットでガチバトル。背景のコーラスは、極寒に切り立つ氷河のような力強さと繊細さを有する混声ハーモニー。2ndアルバム「Kry」(2009年発表) の中の一曲。

Et evig sukk (永遠の溜息)」


あまりの美しさに溜息。

 
さて今回ご紹介するのが、
グループ5枚目となる13曲入りの

アルバム『Huggu Over Vatn』 2017年9月1日リリース


なんとこちらの公式サウンドクラウドでフル試聴できる。真ん中の小さめの “Listen in browser” というボタンをおして聴いてね。

試聴@SoundCloud
試聴@Amazon.co.jp
試聴@iTunes
試聴@Spotify

このアルバムを一言で表すなら
究極の北欧ヒーリング」。
何度も繰り返し聴きたくなる静穏なるハーモニー流れは、ノルウェーの自然、オーロラとフィヨルドを想起させる。民族的な楽曲を中心に、最高のアレンジが美しく透明度の高いコーラスワークで届けられる。さりげなく若干の楽器を使った曲も数曲含まれている (フィドル、チューバ、パーカッションもあるかな?)。なお、ノルウェーではハリング・フェーレとよばれるフォーク・フィドル (ヴァイオリンに似た弦楽器) が有名で、伝統的に夏至祭の歌と踊りの饗宴の主役であった。

このアルバムは、世界で最も権威のあるアカペラアルバム・レビューサイト「RARB」で文句なしの最高評価の5点満点を獲得し、同サイトが毎年発表しているその年のベスト作品賞“Picks of the Year 2017”にも選出されている。
評価項目と獲得ポイントは以下の通り (いずれの項目も5点が最高点)。
Tuning / Blend (チューニング・ブレンド・ハモリ): 5.0点
Energy / Intensity (エネルギー・力強さ): 5.0点
Innovation / Creativity (イノベーション・創造性): 5.0点
Soloists (ソロのリード力): 4.7点
Sound / Production (音響・製作): 5.0点
Repeat Listenability (繰り返し聴いて楽しめるか): 4.7点

収録曲は以下の通り。
#1: Gammel reinlender fra Sønndala
#2: Huggu Over Vatn
#3: Dit Du Lengter
#4: Folketone fra Sunnmøre
#5: Uten At Du Veit
#6: Før vi Kan Snu
#7: 240, Tuja Og Trampoline
#8: Gjer Ein Annan Mann Ei Beine
#9: Salmevals
#10: Molde Canticle
#11: Påls Innehøner
#12: Fljótavík
#13: Om Kvelden

アルバムの中でも今特に好みの曲を厳選して簡単に紹介したい。
1曲目の Gammel reinlender fra Sønndala。歌詞のない歌。氷・つららから滴るように煌めくコーラスから始まる。本当に気持ち良い透明度と、民族情緒を兼ね備えている。テナー Jostein のスキャットが最高。

6曲目の Før vi Kan Snu。口笛と軽快なリズムが穏やかで心地よい。このアルバムの中で可憐に咲く花のような存在。

8曲目の Gjer Ein Annan Mann Ei Beine。とてつもなく美しい。女声と男声が絶妙なバランスで溶け合い広がる。癒しを求めているならこの曲で決まり。

10曲目の Molde Canticle。こちらも歌詞のない歌。やや悲しげなメロディーと壮大な展開。バリトン Håvard の包み込むように柔らかい声に聴き入ってしまう。

12曲目の Fljótavík。夢見心地のオーロラのようなバラード。

 

他にもいくつか PUST の映像を観てみよう!

本作の表題曲「Huggu Over Vatn」のミュージックビデオ。

I Will Wait For You」 ミシェル・ルグランの名曲。

Himlens nåde (天国の息吹/ Breath of Heaven)」 アルバム Julero (2011年) より。

「2017年プロモーション」 本アルバムに収録されている曲もある。

グループ名の「PUST」はノルウェー語で“breath (息)”を意味する。

2003年デビュー。6人の多様性、創造性、声遊び、即興性が、確かな音楽的実力と結びついている。アカペラで表現された伝統と革新のはざまには、他のどこのバンドも持っていない独自の魅力がある。着想を得るのはスカンディナヴィアのフォークソング、ジャズ、そして民族の声楽曲から。すべての作品が PUST のためのオリジナルだ。今回紹介したものを含めてこれまでに発表したアルバムは5枚、どれもオススメ!

メンバー:
Camilla Susann Haug - ソプラノ
Anne Hilde Grøv - ソプラノ
Elisabeth Anvik - アルト
Jostein Hasselgård - テナー
Håvard Gravdal - バリトン
Mads Iversen - ベース

【PUST 公式サイト】http://www.pust.org/

 
ノルウェーのアカペラと言えば、
この PUST のほかに、PitsjApes&BabesSolfaSOMNIUM もよろしく!




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