KenのSecretBass#1「アカペラを始めたすべての人に知ってほしい、ベースの大切な役割」

Kenだ。

今日から2週間に1度、ベースについて連載していく。

ベーシストはもちろんのことだが、なるべく他のパート奏者にとっても意義のある内容を書いていきたいと思っている。ぜひお付き合い願いたい。

それでは今回の内容に入ろう。

ベースの役割って何?

さっそくだが、読者諸君はベースについてどんなイメージをお持ちだろうか?
思いつくままに挙げてみてほしい。

  • 一番低いパート
  • バンド演奏を下から支える
  • リズムを作る
  • ドゥンドゥンとかボンボンとか歌う
  • 低くてカッコいい
  • しかもいいヤツ

・・・etc.

…なるほど。どれも正解だ。
いま諸君が挙げてくれたように、ベースというパートには様々な側面がある。その中から今回は、ベースのとても大切な役割のひとつを紹介したいと思う。

これから紹介する役割は、ジャンルや曲調を問わず、ベースがベースである限り、常に担う役割だ。

もちろんドゥンドゥン言うときだけでなく、ウーなどコーラスと同じシラブルでハモる場面や、ジハモの場面なども基本的についてまわる役割だ(ただしベースリードの際などは除く)。

前置きはさらに続く

さらに、これは「アカペラのベース」に限らず

  • 楽器のバンドのベース
  • オーケストラにおけるチェロ、コントラバス、チューバなど
  • ギター独奏やギター弾き語りの、6弦や5弦などで弾く低い音
  • ピアノ独奏やピアノ弾き語りの、左手の小指などで弾く低い音

など、様々な演奏形態における「1番低い音を担当するパート」に共通する役割である。

いつ何時もおろそかにしてはならない、本当に大切な役割だ。
役割というより、むしろ使命と言ってもいい。もしこの記事を読んでいるベーシストの中に「俺は何のために生まれてきたんだ」「私に何ができるだろう」と思い悩んでいる者がいるのなら、今から俺がその答えを啓示することになる。覚悟ができてからスクロールしてほしい。

 

その使命とは、

そう、その使命とは、

曲の「和音の最低音の流れ」を奏でること

である。

これを見て、

・「なんのこっちゃ」と思った者
→これから説明していく。再三言うように非常に重要なベースの使命であり、ベーシスト以外もぜひ理解しておきたい。特に、アレンジをする上ではこの理解は必要不可欠である。

・逆に「もうバッチリわかっている」という者
→今回の記事は不要かもしれない。次回以降の記事でまた会おう。帰ってくれて構わない。読んでくれても構わない。

ひまわりの約束で検証♪

では、まずこの曲を聞いてみよう。

ひまわりの約束/秦基博 オルゴール版

まずは何も考えずに聞いて、ひとしきりエンジョイだ。

満足したら、次はこのオルゴールの伴奏の中の「1番低い音」の流れに注目して聞いてみてほしい。
アルペジオの、1個目の音たちのことである。

音名であらわすと、「B♭→E♭→F→F#→G→…」(シ♭→ミ♭→ファ→ファ#→ソ→…)という流れになる。鍵盤などが手元にあれば確かめてみてほしい。
このオルゴールから「主旋律」「1番低い音」だけ抽出してみると、↓こんな感じになる。

ひまわりの約束オルゴール版より、主旋律と最低音のみ抽出

右手が主旋律、左手が「1番低い音」である。
この2パートだけでも、音楽の骨格がある程度形成されているような感じがしないだろうか?

では次に、同じ「ひまわりの約束」の原曲を聞こう。

ひまわりの約束/秦基博 原曲

こちらもひとしきりエンジョイした後、サビ(1:00~)のベースラインに注目して聞いてみよう
細かな音の動きは追いかけなくてもいいので、大まかな音の流れを感じとってみてほしい。

(ちなみに、曲のベースを聞き取るのが難しいときは、アプリやソフトで曲の音程をまるごと1オクターブくらい上げると聞き取りやすくなる場合があるようだ。「ハヤえもん」など、無料で使いやすいアプリもいろいろあるようなので、必要であれば調べて導入してみるといいだろう)

いかがだろうか?
細かい音の動きの違いはあれど大まかな流れを捉えれば、原曲のベースラインにも、オルゴール版の「1番低い音」と同じような音の流れがあることが感じとれるだろうか?

聞いてのとおり、原曲とオルゴール版とでは、楽器編成も曲調も音域も雰囲気も、何もかもが全然違うアレンジとなっている。
しかし、響いている和音と、それに伴う最低音の大まかな流れはほぼ共通しているのだ(実は1箇所だけ最低音が違う。探してみるのも耳のトレーニングになるかもしれない)。

もちろん、たまたま同じになったわけではない。オルゴール版は原曲の「和音」と「最低音の流れ」を生かしてアレンジされているのだ。(断言)

最後に

今回「ひまわりの約束」を例にあげたが、もちろんこれに限らず、演奏形態やジャンルや曲調を超えて、音楽にとって「最低音の流れ」は非常に重要なのである。

主旋律に次ぐ第二の旋律といってもいいかもしれない。

だからこそ、

  1. 楽器のバンドでは、和音をまとめて鳴らすギターやピアノなどの楽器とは別に、単音で最低音を鳴らすベースという楽器が存在する(つまり、和音の1番下の音にだけ専属楽器があるということになる)
  2. オーケストラにおいては、チェロやコントラバスなどの低音楽器がしばしばオクターブのユニゾンによる重厚な低音セクションを構える

など、古今東西の多くの音楽において、1番低いパートは特別な存在なのである。

そして、アカペラにおいては、この「最低音の流れ」を奏でるという役割をベースが一手に引き受けることになるのだ。

次回も、このことについてさらに考えてみたい。

Bye☆

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